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東方茨歌仙 第49話『断善修悪の怪腕(前編)』の感想

Febri vol.53掲載
東方茨歌仙 第49話『断善修悪の怪腕(前編)』







今回の茨歌仙は、あずま先生から異例のリアルタイム推奨宣言がなされた。
普段から作品間の話のリンクなどがあるので、リアルタイムで読むことにこしたことはないと思うが
時事ネタというわけでもないのに、直々に声明が出されるというのは大変珍しい。

個人的に東方で作者さんから今回は大変なことになりますと言われると
そこまで言うほどのことだったかな? みたいな感じになりやすいという先入観があるが
今回ばかりはそうではなかった。本当に予想だにしない展開となった。

カラー扉絵は大変凛々しいバトルモード霊夢。隣のページの9巻の広告の霊夢と好対照である。
大入り袋の御札が微妙に締まらない感を出しているが、公式設定だからしょうがない(グリマリ参照)。



というわけで本編。
前々回無限地獄へ落とされた霊夢は相変わらず闇の中を一人で歩いている。
無間地獄の謎の音声が響き渡る中、松明の炎だけを頼りに当て所無く彷徨う霊夢。
松明とは言うものの、以前はちゃんと棒が燃えているような感じだったが
今回は先端に炎が灯っている謎の棒である。お祓い棒かなという気もしたがそうも見えない。

途方に暮れる霊夢のお腹が空腹を訴える。
霊魂も腹が減るのか? と霊夢の様子を伺う謎の人影が疑問を呈する。
その人影はどう見てもあの人にしか見えないが…。


その頃博麗神社では、早苗の張った結界の中にあった霊夢の肉体が消えていることに魔理沙が大騒ぎ。
しかし早苗は結界が無傷であることに着目し、霊夢は連れ去られたりしたわけでなく
その場から突然消滅してしまったと考察する。
魔理沙は霊夢が瞬間移動の使い手であることを思い出し、きっと目を覚まして
里の蕎麦屋にでも行ったんだろうと楽観的に考える。
早苗は最悪のケースも想定し、別の世界から謎の攻撃を受けてその敵に連れ去られたのかもしれないと考えた。
もしかすると本殿で見た戦いの跡は気を引くための罠で、見張りが手薄になった瞬間を狙われた…。
二人の顔が青ざめる。


再び無間地獄。
霊夢はついに空腹に倒れる。
周囲にはお見舞いに来ていたと思われる霊夢の知り合いたちの幻が、まるで最期を看取るかのように現れた。
昔は他人に興味がないみたいに言われていた霊夢が、こんな幻を見るなんて意外といえば意外だった。
なんだかんだ霊夢も変わってきているということか。

しかしその中に実体のある人影が混じっていた。先程のあの人にしか見えないような影。
それに気付いて霊夢が声を張り上げると幻は消え、残った人影が近づいてくる。
その影は、時間の進まない永遠に心だけが苦しむ無間地獄で
なぜお腹が空いているのかという疑問を霊夢に投げかけた。
霊夢の腹の虫が鳴くと、恥ずかしいのを誤魔化すかのように
懐からお祓い棒を取り出し戦闘態勢に移る。
誰だってお腹ぐらい空くわよ!と必死に反論する霊夢がとても可愛いぞ。

ついに姿を現した黒幕?に殴りかかる霊夢。
易者を真っ二つにするような一撃を次々と繰り出すも腕一本に防がれてしまう。
無間地獄は本来精神を閉じ込める場所であり、何も見えない、何も触れられない。
飢えることも死ぬこともない永遠に虚無を感じる地獄のはずだった。
本来は人影すら見ることのできないはずの場所だったが、なぜか霊夢は見ることができた。
それはどうやったのかはわからないが、自分の肉体を持ち込んだからだと人影が指摘する。
いつの間にか暗闇だけではなくなり、霊夢は周囲の様子も判るようになった。
そして人影の正体が明らかになる。それは霊夢のよく知っている人物だった。

その正体は茨華仙。少なくとも霊夢はそう認識している。
普段頭に付けているシニョンキャップが外れ、そこに隠されたものが姿を現す。
それは紛れもない鬼の角。そして普段の温和な性格からは想像できないほどの凶悪な面構え。
そして黒タイツ(ストッキング?)である。なかなか良いっすね…。

断善修悪の怪腕 茨木童子の腕、と紹介されているからには本人ではないのだろう。(以降、腕華扇と記す)
仏教の言葉に『断悪修善』というものがあって、それは全ての煩悩を捨て去るという誓いのことを言うらしい。
全ての悪を断ち切って善を修めるという意味の言葉で断悪修善だから
断善修悪とはつまりその反対、善を断ち悪そのものになろうとしているということか。
しかしここに来て人格を持った腕とは驚いた…。

霊夢を永遠に閉じ込めて力を借りるつもりだったが、鬼らしく肉体ごと喰らってやろうと腕華扇が動き出す。
腕しか無いくせに!と霊夢は御札を取り出して反撃するが、腕華扇はその攻撃にものともせず霊夢に殴りかかる。
霊夢が言うには華扇の姿はあくまでイメージで、実際は腕が飛んでるだけなのか?
ただ腕自身も存在しない本体が見えるのか? と言っているので読んでいて多少混乱する。

霊夢は紙一重で腕華扇のパンチを躱すが、逸れていった拳が地面に衝突すると大きなヒビを作った。
その威力は某ビッグバンインパクトに匹敵する(推定)。
鬼の出鱈目なパワーに驚く霊夢は、距離を取って御札による攻撃を続けた。
だがその攻撃も腕華扇の霊撃?のような力の放出によって無力化されてしまう。
腕華扇は落ちていた柱を持ち上げて投げる。次々と地面に突き立てられる柱を辛うじて避ける霊夢。
必死に投げ返す御札も柱によって防がれ、霊夢はその力を前に地面にへたり込む。
その美しさもへったくれもない攻撃に、やはり鬼は嫌いだと改めて思う霊夢。



という驚愕の展開で次回続く。
今回は本来一話分の話を前後編に分けたらしく、いつもよりページ数がちょっと少ない(26P)
せっかくのバトルシーン、しかもスペルカード無関係のガチバトルを
端折らず描いてくれるというのはありがたいが、生殺しには違いない。

それにしても東方の漫画のクライマックスって、なんだかんだバトルやるんだなと改めて思う。
儚月抄はそもそも後半はバトルがメインだし、三月精だって紫や霊夢と戦って終わった。
鈴奈庵だってマミゾウが百鬼夜行絵巻の妖怪と戦ったし、今回も大詰めの雰囲気がバリバリである。
この後は49話後編で腕華扇との決着、50話で大団円…という感じになるのだろうか。
おそらくこの後華扇の家にあった陣から、華扇本人や天子小町が霊夢の元に駆けつけて
霊夢が無間地獄から救出されるんじゃないかなと思うが、きっと一筋縄ではいかないだろうな。






前回までは、4月掲載分で10巻分の話が貯まるということで、ちょうどキリがいいし例大祭で出す頒布物に
合わせて何か来るんじゃないかという予想があったが、話が分割されることになり49話後編が4月に
50話が6月になるのでやっぱり特に合わせてこなさそうである。夏の東方新作には関連はありそうだが。
三月精と同じ地獄絡みの話の同時進行ということで、両方関わりがあるのかと思われていたが
今回の腕華扇主導の話を見るにどうやら2つの話は深く関係はしていなさそうだ。
無間地獄の音声がヘカーティアと同レベルのセンスっぽいので
地獄ってこんな感じの場所ですよというのを、予め見せておくつもりの描写だったのかもしれない。


それにしても今回の話のキモは華扇の鬼バレに尽きる(正確には本人ではないが)。
鬼であることが霊夢たちにバレたときに茨華仙が終わる、というのが大勢の認識だったこともあるし
むしろ正体に触れないまま茨歌仙が終了することすら考えられたのだから、ちゃんとバラしたことさえ驚きであった。
メタ的にはどうせ鬼なんでしょ、というのはとっくに分かっていたことであったけども。(最初から有角の仙人って言われてたし)
鬼の角もせいぜいシニョンキャップに収まる程度の小ささだろうと思っていたが
そんなの関係ねぇ!とばかりに収まりきらない大きな角が生えていたのは思わず笑ってしまった。
32話のときにあったマミゾウの想像したシルエットでは、華扇の正体はゲッター○ボだとネタにされていたが
実際見てみると想像以上にゲッター○ボだった。ゲッター○ボGの敵は百鬼帝国だし無関係とは言えないな!

こうなると華扇本人は黒幕ではないと思うので(まだわからないけど)これまでの流れを想像してみると
本殿で倒れている霊夢と現場の戦いの後を見て、何があったか理解した華扇が霊夢を母屋に運んで寝かせ
自分の家から地獄への入り口を開いて霊夢の魂を追跡。そしてそれを見つけた天子と小町が
華扇を追いかけるようにして地獄へ向かう。そして誰かが、もしくは自分で霊夢の肉体を魂の元へ移動させる。
そんな感じだろうか。

霊夢の肉体を移動させたのは誰か、という点についてだが本命はやはり紫…だとつまらないので。
霊夢が自分で呼び寄せた説を推そうかな。霊夢は瞬間移動が可能だと話の中でも触れられているし
それをやった自覚がないとしても、ダブルスポイラーの『夢想亜空穴』のコメントなどを見ると
本人が気付かないうちに瞬間移動している場合もあるらしいので。
腕華扇が言った、霊夢の魂を無間地獄に閉じ込めて力を借りるというのもどういうことかなと考えたが
身体の中身が空っぽなら完全憑依が可能…ってことでいいのだろうか? ちょっとよくわからない。

そして華扇の分身のような姿の茨木童子の腕。平安時代に鬼の四天王として萃香や勇儀と暴れていた頃は
きっとこんな感じだったに違いないというのを思わせるに十分なワルい華扇だった。
黒ストというのは先に書いた通りだが、本人と違い足に重りがついているのは封印されているからということか?

よくよく考えてみると、華扇は腕を探しているとは言ったが、それをどうしたいかについては言ったことはなかった気がする。
自分の腕が悪の人格に染まっているということで、もしかすると昔の自分と決着を付けるために腕を探していたのかもしれない。
いずれ自分の邪悪な心を自分の手によって始末することによって、晴れて天人として認められる…とか。

そんな話どこかで見たことあるなあと思って
真っ先に思い浮かんだのは、ドラゴンボールに登場するピッコロと神様の関係だった。
(もしくはナイトガンダムとブラックドラゴンとか。古いのばっかり)
神様は神として認められるために、悪の心としてピッコロを分離させた。
そんな感じでかつて一条戻り橋で渡辺綱によって茨木童子の腕が斬られたときに
善の心と悪の心に別れたのではないか、と腕の様子を見て想像した。
善の心を持った鬼は仙人の修行をし、いずれは天人になろうと考えた…のか?
仙人になった理由は人に近づきたかったから…的なことを17話の神子との会話で言っていた気がする。
PS4版深秘録において、鈴仙で華扇に勝ったときの台詞、心の奥底は冷淡で非人間的と評されていたし
これまでの展開から見ても仙人の華扇もまるっきり善人というわけでもなさそうなんだけど。

ただ百薬枡の話のときに、飲み続けないと腕が腐ってしまうと言っていたのが気になる。
自分の邪悪な部分を腕に持たせ、本体は天人として認められた後に腕と合体しようと考えた?
まあ今のところはほとんど想像に過ぎない。


しかしながら霊夢がどこで鬼の腕を見つけてきたのか、ということや
箱開けてないのになんで腕が外に出てるのか、ということもいまだに謎だ。
もしかしたら箱の中の腕と目の前にいる茨木童子の腕は別物だったり?
第一話を見るに、華扇は自分の腕をミイラ状態だと思っているようだし…。
多分その謎も今後明かされるに違いない、と期待しながら次回を待とう。


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