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東方鈴奈庵 第47話「稗田阿求の哲学 後編」の感想

月刊コンプエース2017年3月号掲載
東方鈴奈庵 第47話「稗田阿求の哲学 後編」


前回15ページしかなく、今までで一番ページ数が少ないと言ったのも束の間、今回はそれをさらに更新して13ページ。
正直尺としてはかなり物足りないが、大きな動きのある回ではあった。
扉絵の阿求と小鈴は見ているとなんだか不安な気持ちになってくるが、詳しいツッコミは避ける。
これは実際に見て確認してほしい。

話は前回に引き続き、マミゾウが阿求に本にしてもらうための逸話を語って聞かせるところから。
話の内容は狸に親近感を抱かせるものばかりで、それによって将来的に人間の里への
出入りを容易にするための下地を作りたいらしい。

前回阿求はマミゾウの正体が分からないのかと疑問に思ったが、今回は普通に正体がバレていた。ですよねー。
人間を化かそうとした妖怪が調子に乗ってボロを出すのは、昔話などでもお約束の展開ではあるものの
今回のケースでは普通にマミゾウが油断したのか、もしくは敢えて正体をバラしたのかはやや図りかねた。
後者の場合は、文が小鈴に天狗であることをバラすことによって新聞を店に置かせたように、
マミゾウも阿求に正体をバラすことで本を書くよう威圧しているのかとも思われたが、
マミゾウの心の声を考えると意図せずバレてしまったというような感じもあって、どちらとも取れた。
しかし敢えてバラした場合もこの後の展開を想像していなかったということになってしまうので
どちらに転んでも微妙にマミゾウの落ち度は免れないような……。

話が終わりマミゾウが帰ると、阿求は妖怪と二人きりになっていたことを思いほっと胸を撫で下ろした。
そしてマミゾウの言うとおり本を出すか否か、マミゾウの正体を小鈴に伝えるべきか、迷った阿求は霊夢のところへ相談へ向かう。
阿求って博麗神社に単独で行けたっけ? と思ったが、そのときは炎天下だからということだった。(第10話のとき)

相談の結果、マミゾウの手口は天狗と同系統のものだという結論に至ったが、阿求は敢えてマミゾウの思惑通りに本を出すことに。
ここで狸だけ対処すると、天狗や河童や幽霊には何もしないのになぜ狸だけ、と摩擦が生じる可能性を考えてのこと。
利用されているように見せかけて妖怪を利用し過保護に生きていく、こういうしたたかさがすなわち稗田阿求の哲学ということらしい。タイトル回収。

神社から里に戻ってきた阿求は、霊夢に相談した結果ついにマミゾウが化け狸であることを小鈴に打ち明ける。
長いこと引っ張ったわりには随分とあっさりとバラされたものだが、
憧れの人が実は妖怪だということになったら性癖を拗らせてしまわないか不安である。
結果的に妖怪がどれくらい人間社会に入り込んでいるかという考えに囚われ始めたようだが
今後はヤブをつついてヘビを出す、ということになりそうな感じになるのかもしれない。
赤蛮奇や慧音の出番を期待したい…ところだけど。

今回の話で一つ気になった部分があった。
稗田家のルビが”ひえだのけ”という風になっていたのだが、家名には”の”は付かないはずではなかっただろうか。
氏とはいえ蘇我氏だって物部氏だって藤原氏だって”の”を付けて呼ぶことはない。
東方においてはもちろん”ひえだのあきゅう”だし”そがのとじこ”だし”もののべのふと”だし”ふじわらのもこう”で間違いないけど。
綿月姉妹が”わたつきのしまい”と呼ばれるなんて聞いたことはない。
そもそも稗田阿礼の氏族稗田氏だって”ひえだ”だったような気がするけど。
自分も専門ではないので、詳しい人に訊いてみたいものだ。

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Comment

  1. 7743

    2017/02/10 (Fri) 17:46

    記憶する幻想郷では稗田家は「ひえだけ」ルビでしたね。
    単行本7巻で修正されるかどうかでしょうか。
  2. 管理人

    2017/02/11 (Sat) 19:40

    コメントありがとうございます。

    そういえば記憶する幻想郷がありましたか。
    確かにこの時霊夢が「稗田家(ひえだけ)」と言っていますね。
    単純に角川のルビを振る人が”ひえだの あきゅう”という名前を見て
    家名には”の”が付かないことを知らないままやってしまった可能性が高そうです。
    あの頃と設定が変わった可能性がないとも限りませんが…。

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