カウンター
プロフィール

管理者:矢吹天成(旧名:石動雷獣太→無)
TwitterID:@LittleTrailHand
地霊殿くらいからの東方ファンの一人。今は東方から少し距離を置いている。

54

東方茨歌仙 第38話「聖地としての神社」の感想

Febri VOL.40(2017/02/13)掲載
東方茨歌仙 第38話「聖地としての神社」


今回は37話の最後に早苗が予告していた通り、妖怪の山の架空索道(ロープウェイ)の話。
前回の感想でなんか物足りないと書いたが、それもそのはず事実上の前後編のようなものだった。
魔理沙はともかく霊夢もほとんど出番がなく、早苗(と華扇)がメインのエピソードというのは珍しい気がする。

話は早苗が里にある小さな祠の雪かきをしているところから。
一見すると守矢神社の分社のように思えるが、霊夢に対してボヤいたり生まれたばっかの神様と言っていることから
前回霊夢が人里に建てたサトノヤマネノカミの社だと思われる。
鈴奈庵23話(4巻)にて里の外れに分社を複数建てているので、そのついでというところだろうか。
前回早苗にズボラと言われていた霊夢だが、今回も里の社を放置していることでまたもやズボラ扱いされている。
このまま放っておくと、臥龍梅のとき(茨15話)のように溢れた神霊でまたトラブルになっていたのかもしれないが未然に防がれた。
雪かきが終わった後里の人にお茶に誘われたり、雪かき中も手伝ってもらったりと霊夢に比べて(?)慕われている気がする。
しかし早苗は架空索道の試乗会のチラシを渡すと、まだ仕事があると言ってその場を辞する。

ブーツの上からかんじきを履き、杖とスコップを持って早苗が目指した先は博麗神社。
さりげなく「新雪を歩いて一時間くらい」と里から博麗神社までの距離の考察材料が提供される。
不動産広告などに書かれている駅から徒歩○分、というのは女性がハイヒールで歩いたときの速さだそうだが
これは分速80mとして扱われる。この速さで一時間歩いたとすると時速4.8kmになる。
雪道ということを考えると、早苗が普通の少女と同程度の運動能力と仮定した場合これより早いというのは考えづらい。
冬になると道が酷いらしいが、雪がなければお年寄りでも登れるくらいらしいし、阿求でも踏破できる(鈴奈庵47話)ので
言うほど険しい道ではなさそうだ。ましてや早苗は信州育ちだし雪道には慣れているはず。これらの情報を元にして考えると…
里と博麗神社の距離はおよそ3~4km程度、というところだろうか。約一里とするとなんとなく幻想郷的かもしれない。
まあそもそもなんで飛んでいかないのか、というのを考えると気になって夜も眠れなくなる。
敢えて考えるなら、昼間は里の中では飛行禁止とかそういうものかもしれないが
鈴奈庵3話などでは里で飛行しているシーンもあるので正直なところ合理的な理由は思い浮かばない…。

博麗神社を訪れた早苗を出迎えたのは華扇だった。霊夢は買い出しか何かで留守らしい。
しかし早苗は霊夢が居なくてもできる用事だからといって、神社の一角の守矢の分社へと向かう。
どうやら霊夢はここの雪かきはしてくれないらしく、だから早苗が来たということのようだ。
霊夢に言い聞かせておきましょうか?と華扇が言うと、早苗に霊夢さんの保護者みたいと返されて慌てふためく。
しかしなぜ博麗神社に守矢の分社があるのか知らない華扇は早苗に尋ねる。

元々は風神録の霊夢妖怪バスター装備EDに出てきたものであり、神奈子や諏訪子に力を借りるために霊夢が作ったものだ。
その後儚月抄5話などにちょくちょく出てきていて、守矢神社に参拝できない里の人間にとっての窓口にもなっていたのだが
その理由は妖怪の山は人間には容易に立ち入れる場所ではなかったからでもあった。つまり妖怪の聖地だったからである。
霊夢は管理放棄しているし、里に分社を作ったことでもうあまり意味はなくなってしまったように思えるが……。
ここで早苗が言う「まだ見ぬ山の妖怪」というのは、同じコマにいる雛や穣子のことを指しているのか
それとも新キャラ登場フラグなのかどうかはよくわからない。

早苗の話から索道の存在に話が繋がり、分社の雪かきが終わった後華扇はその建設現場に様子を見に行くことに。
索道を見上げる華扇の等身がかなりすごいことに。すごいナイスバディだ。
索道はゴンドラがちょっと危なそうなことを除けば現実とそう変わらない立派なもの。里の人間を乗せた試乗会も行っており、
運用開始時期は早苗曰く雪が解けて福寿草が咲く頃(2~4月)らしい。早苗もだいぶ幻想郷に染まってきているようだ。
排他的な天狗をどう口説き落としたか華扇が尋ねると、神奈子が天狗と対等に渡り合える立場になるまで
交渉を頑張っていたという。風神録が終わった頃には妖怪の山で祀られ始めていたような感じだった記憶があるので、
難航していたのは意外だった。もう実時間じゃ10年くらい経っているが幻想郷では新参扱いは仕方がないのか。
しかしこのとき神奈子が話しているとおぼしき天狗のトップは天魔なのか、それとも大天狗なのかが気になる。
結局索道を作ればWIN-WINの関係になると説得して話が纏まった模様。

華扇に乗ってもらおうと早苗がロープウェイを動かそうとすると、動力源のトラブルで動かせないと黒髪おかっぱの河童が言う。
3巻や出張版には台詞があったが、すごい久しぶりの台詞のような気がする。
動力についてたずねると、どうやら水力(発電ではない)とのこと。水の重力エネルギー(位置エネルギー?)を使うのが
河童にとって効率が一番いいらしい。水を操る程度の能力。華扇は水車を想像する。
そこににとりが現れ、なぜ動かせないか説明する。真冬は滝が凍って水力が使えないと言うが……。

早苗がにとりの胸ぐらを掴んで主張する。一番の稼ぎ時である正月に使えないようでは困ると。
既に来年の初日の出を山の上から見る企画を提出しているほど。
そこでにとりが滝の代わりに間欠泉を使う代案を出し、早苗もそれを承諾する。
しかしそれには問題があり、温泉水により機械の痛みを早め、整備による維持費が多めにかかってしまうという。
やや邪悪な企みを感じさせる笑みを浮かべて…。

翌日、華扇が調べたところ滝はべつに凍っていなかったし、動力が本当に水力かどうかもわからなかったという。つまり詐欺っぽい。
天狗が協力的すぎることも怪しむが、華扇は博麗神社以外に口を出すつもりがないので黙っていた。
華扇が神社を訪れると霊夢も索道のことは既に知っていて、商売のためのプランを考えているところだった。
饅頭にお守りにマスコット人形と、以前失敗したときと同じようなことをまたもや考えていた。
華扇は霊夢に、参拝客を取られて心配ではないかと尋ねるが、元々うちには参拝客が殆ど来ないからと言う。
あれ、寺の縁日に客と取られていると勘違いしたときは結構必死だったような……。
しかしそんな霊夢の様子を見て、天狗や河童にいいようにやられている真面目な神社よりも
妖怪が自由に跋扈している不真面目な神社のほうが、付け入る隙が無いのかもしれないと思うのだった。

一通り読んで、タイトルの聖地とはやはり昨今の流行りである”聖地巡礼”についてのことなんだろうなという気がした。
守矢神社に付け込もうとする河童は、さしずめ地方自治体を口八丁で騙すゼネコンのようだ。
今回は明かされなかったが、天狗の本当の思惑も気になる。
ひょっとすると今回のエピソードは、東方の聖地として再建計画が持ち上がっている城嶺神社の話を受けての
ものかもしれないと思ったが、実際のところはまさに神のみぞ知ると言ったところだ。


関連記事
スポンサーサイト
1

Comment

  1. 管理人

    2017/03/22 (Wed) 20:09

    文中には雪道を時速3~4kmと書きましたが、雪国の人に訪ねたところ、せいぜい2~3Km(限りなく2に近い)と言っていたので実際はそれくらいかもしれません。

Comment Form

Comment Form
管理者にだけ表示を許可する
Return to Pagetop