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東方鈴奈庵 第49話「本居小鈴の葛藤(後編)」の感想

月刊コンプエース2017年5月号掲載
東方鈴奈庵 第49話 「本居小鈴の葛藤(後編)」


48話の感想で(前編)表記がないのは誤植かも、と書いたが案の定その通りだった。
というわけで前回の最後に紫が鈴奈庵を訪れたところの続きから。
扉絵の紫で一番気になるところは胸が真っ平らにしか見えないところ。導師服スタイルだとなおのこと目立つ。
一話に出てたときは結構膨らみがあったのになあと思って読み返してみると…わりと発見があった。


本編。
前回小鈴から相談を受けた魔理沙は、そのことを霊夢に話していた。
小鈴が危うい立ち位置にいると認識している霊夢は、妖怪に対して迷いが生じていても不思議じゃないと考えていた。
このままでは妖怪に利用されるかもしれないと危惧する魔理沙だが、霊夢は利用されるだけならそんなに心配してはいなかった。
本当の心配は小鈴が普通じゃないものに憧れを持っていること、すなわち妖怪に憧れがあることだった。

一方その頃、鈴奈庵では小鈴が紫から霊夢に監視されていることを知らされていた。
目をつけられたらどうなるのかと小鈴が尋ねると、人間の敵として認められた場合最悪消されてしまうと紫が答える。
消されるという物騒な言葉に怖気づく小鈴だったが、紫は「霊夢から貴方を守ってあげようと思って来たの」と言い
妖怪についてどう思っているか尋ねる。小鈴は阿求に言われた通り、一応人間の敵だと答えるが
紫は最近出会った妖怪をよく思い出して考えてみて欲しいと、小鈴に促した。


妖魔本と普通の本では背景にある真実が異なっている気がする、と改めて確認している小鈴の元に
マミゾウが訪れたときのことだった。小鈴はマミゾウに新しく入荷した阿求の本『人外のフォークロア』を勧める。
これは46~47話でマミゾウがアガサクリスQに書かせたもので、白々しい反応をするマミゾウを見て小鈴が訝しんでいると
出し抜けに百鬼夜行絵巻や他の妖魔本を貸して欲しいと言ってきた。
小鈴は狼狽えながら一般の客には貸すことができないと返すが、マミゾウはアガサクリスQに本を書かせたこと
妖怪であることを自ら明かし足を机の上に乗せ小鈴を脅す。殺すのは簡単だが自分はそんなことはしないというマミゾウ。
小鈴は少し考えさせて欲しいと答えを保留するが、マミゾウは妖魔本に囲まれている小鈴はもう呪われている、と忠告を残して立ち去った。

次に小鈴は新聞を持ってきた文のことを思い返した。
文が発禁にした自分の本のことをわざとらしく話していると、小鈴は天狗が人間をどう思っているかと尋ねてみた。
(よくよく考えると、発売日直前だというのに今月のコンプエースにはどこにも文果新報の広告が載っていないな…)
それに対して文は、天狗は人間をひとつの種族として見なしておらず、里にいる人間や離れた場所にいる人間
山に入ってくる人間や外の世界の人間にそれぞれ違う感情を持ち、それぞれに違う関係性を持っている。
小鈴に対しても里の中と外で会うときは対応が変わるときもあり、妖怪は個人を単純に敵味方として分類することはないと言って立ち去る。

その事例から出した小鈴の結論は、妖怪も人間に危害を与えない状況下であれば敵ではないということだった。
その答えに紫は安心し、私は貴方を救いに来た妖怪であるとスキマを披露した。
ここのやりとりが最初に読んだとき少し飲み込みづらいなと思ったが
自分が妖怪でも今は敵ではないと小鈴が見なせると分かったので安心した、という意味で合ってると思う。


紫が帰った後、小鈴は背嚢に本を詰め(おそらく妖魔本?)
色々な人に会って自分の選ぶべき『真実』が分かったと独り言ち
思い詰めた顔でどこかへ向かっていった。



今回気になったのは、紫が小鈴の元に現れたのは霊夢から守るためだったということ。
ただし紫の言っていることがどこまで本当かは分かりかねるので、嘘は言っていないという前提で考えると
易者回などで霊夢が言っていた、里の妖怪が人間になることが大罪であるというのは
あくまで霊夢独自の考えで行っていたということ。
(今読み返し見ると霊夢の考えであることが強調されていたように感じる)
ただ紫の「霊夢から守る」という発言をよく考えてみると
妖怪の味方になったり妖怪化してしまった小鈴を(霊夢から)守るという意味と
妖怪の味方になったり妖怪化しないように(結果的に霊夢から)守る、の2つの意味に取れる。かなり強引だが。
最近の紫はわりと幻想郷が変化すること・変化させることを望んでいるフシがあり(紺珠伝魔理沙完全無欠EDなど)
小鈴が妖怪化したりすることについて望むところであるというのはそんなに不自然な考えではないかもしれない。

ただ後者の意味の場合も霊夢と結果的に同じ考え方になるのでそんなに不思議ではないと思うし
茨歌仙35話のときのように、紫が演技として霊夢に敢えて倒されることで小鈴を妖怪の世界から遠ざければ
この場合も結果的に「霊夢から守る」ということになると思うので嘘は言っていないということになる。
ちょっとひねくれ過ぎだろうか。

マミゾウについては本音と建前が一緒(百鬼夜行絵巻が欲しい)なので分かりやすいが
それ以外の文・紫・阿求についてはグルになっている可能性が無きにしもあらず
特に紫・阿求は結託していても特に不思議はないかもしれない。

もしくは今回のことは小鈴ではなく霊夢に対する紫の教育のようなものであって
人妖(妖怪化した人など)排除するべし、という霊夢の考えを、小鈴の行動を介して変えさせようと目論んでいるかもしれない。
霊夢は現状を維持することで幻想郷を守るという保守的な考え方であるのに対し
幻想郷がずっと続くことを見越して変化を望む革新派の紫が先のことを見据えて博霊の巫女の考えを改めさせる。
そういう可能性はないだろうか。

正直なところ先の展開が予想できない。まさに無限に真実が存在している。
ただ今回紫は導師服で登場した。
ドレスは異変を起こす側、導師服は解決する側という通説も以前からまことしやかに囁かれている。
なので悪い方には行かないと思うが、所詮は説にすぎないし…。

ただマミゾウが正体をバラしたり、霊夢の監視を紫から伝えられたり
初期の頃からずっと引っ張っていたネタを立て続けに回収してきているので
鈴奈庵自体が終わりそうな雰囲気がぐっと強まった。


今一話を読み返すとこんな台詞があった。
「その時はその時で――霊夢さんにお願いしますね! 妖怪退治!! 頼りにしてますから」
マミゾウが小鈴を「呪われている」と評したのも、何でも解読する能力を獲得したのも
つまりは妖怪化の兆候の兆候だったのだろうけど
まさかこのような形で小鈴にブーメランになって返ってくるとは思わなかった。

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Comment

  1. 管理人

    2017/04/03 (Mon) 00:45

    紫の服装について異変側か解決側か、みたいな話が途中にありますが
    今回の話で小鈴に詰め寄っているシーンと(391P)、茨歌仙14話で華扇に詰め寄るシーン(3巻111P)、極めて類似性が高く人間側に近い導師服と妖怪側のドレスの違いを意識して描いているのかいないのか、気になるところではあります。

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