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東方鈴奈庵 第51話「博麗霊夢の誤算(後編)」の感想

月刊コンプエース2017年7月号掲載
東方鈴奈庵 第51話「博麗霊夢の誤算(後編)」


多数の放送や天空璋体験版や憑依華体験版などもあり忙しい月だった。(それだけじゃないけど)
その月の締めとなる鈴奈庵、新作に繋がっていくのかどうか気になるところ。
そもそも小鈴が生き残れるのか否か?


本編。
前回小鈴によって何らかの攻撃を受けた魔理沙は博麗神社で手当を受けていた。
霊夢とマミゾウは魔理沙から、小鈴が百鬼夜行絵巻から妖怪を呼び出した一部始終を説明される。
霊夢は百鬼夜行絵巻に操られて小鈴が失踪したと考えるが、魔理沙には自分の意志で行動しているようにも見えたという。
マミゾウ曰く、百鬼夜行絵巻の妖怪は特殊な妖気を残すので
これまでの数日間小鈴を操っていたとしたら痕跡がこれまで残っていなかったのはおかしいらしい。
魔理沙はマミゾウがこの場にいることを訝しんだが、霊夢が犯人ではないと勘で判断した事を言うとそれ以上追求しなかった。
霊夢は百鬼夜行絵巻とは別の誰かが小鈴を操っているのではないかという気がしていた。
幻想郷から完全に姿を消したり、好きな場所に現れたり出来る存在。霊夢は頭を抱える。

夜になり、満月が空に浮かぶ中博麗神社に小鈴がやってくる。霊夢とマミゾウはそれを迎え撃つ。
小鈴は人間である霊夢と妖怪のマミゾウが一緒にいることを見咎める。
霊夢は私がなんとかするからと小鈴を安心させようとするが、マミゾウは完全に取り憑かれているから無駄だと霊夢を止める。
すると手遅れなようなら自分の仕事をしなくちゃ、と霊夢は決意した。
霊夢の仕事は人間が妖怪になるのを防ぐこと、それは全ての人間のため。手に持ったお祓い棒が輝きを放つ。
マミゾウは驚いて霊夢を踏みとどまらせようとするが、何か勘違いしていると霊夢は言う。
小鈴に向かって言ったのではなく、その裏にいる真犯人に向かって言ったのだと。
霊夢はマミゾウにこんなザコ適当にあしらっておいてと焚き付ける。できれば傷つけないように。
こんなのも倒せないんじゃ化け狸の頭領も聞いて呆れるわとまで言われては
マミゾウもその気にならないわけにはいかなかった。
霊夢は満足したように、隙間を開いてどこかへとテレポートした。

残されたマミゾウは百鬼夜行絵巻の妖怪と対峙する。
マミゾウは霊夢との約束通り小鈴を生かす方法を考えながらも、百鬼夜行絵巻を手に入れる方法も考えていた。
小鈴に取り憑いた妖怪はまるで弾幕のように付喪神を放ってマミゾウを攻撃する。
マミゾウに攻撃は通用しなかったが、無数の付喪神を吸収し無限にパワーアップ出来る相手の力を見抜くと
戦いが長引くのは不利だと悟り無数の部下の狸を呼び出す。
百鬼の力には百獣の力で対抗すると、マミゾウは一気に勝負を決めるつもりらしい。

霊夢は博麗神社の屋根へと移動した。
そこにいる人影を霊夢は真犯人だと確信していた。
満月を背に屋根の上に佇むその人物は、八雲紫。
しかし紫は「月が綺麗だから見ていただけ」としらを切る。
霊夢はいつもは何処にいるかも分からないのに、今日に限って偶然神社の屋根の上で月を見ていることのおかしさを指摘した。
すると紫は、霊夢が小鈴と戦って退治しなかったことで計算が狂ったと言う。
小鈴を操っている真犯人が判っていたから小鈴と戦わずに済んだとお祓い棒を振りかざす霊夢。
「覚悟しなさい!」戦いの火蓋が切って落とされようとしている。



感想。
今回は見どころが非常に多い。自分の仕事をしようとする霊夢。
小鈴相手に部下の狸たちと共に見得を切るマミゾウ。そして月を背に佇む紫。
特に屋根の上で紫を発見してから戦い始めるまでの霊夢の表情の変化は複雑なものがあり一口で説明するのは難しい。
とりあえず小鈴を元に戻すことは可能ならしく、死んで終わりみたいな感じにはならなさそうで少し安心した。
今回の対小鈴で、妖怪化した塩長者を処分したときに霊夢のやったことを察していた
マミゾウとコンビを組むというのは素直に巧いと思う。その代わり魔理沙が蚊帳の外だけど…。

今回気になったのは大きく2つ。
紫の動機と霊夢の誤算について。

前回小鈴が言った”あの方”はやはり紫であった?らしい。
ただ小鈴を誑かしたのが紫だとすると、その動機はいまいちはっきりしない。
大事になる前に小鈴のガス抜きをするだとか、小鈴の暴発を通して霊夢を再教育するだとか
前回も色々動機を考えたものの、相変わらずよく分からないままだ。
霊夢が小鈴を退治しないことで計算が狂ったということで、益々何がしたいのか分からなくなった。

紫はデマゴギー回でもは人間と妖怪を活発化させるために世界滅亡の噂さえ流したことがあり
紺珠伝で魔理沙が紫は幻想郷を発展させる為なら月に攻め込むことも厭わないかもしれないという考察をしていたこともあって
最近の紫は非常にギリギリというかタイトロープな感じがあるので、小鈴が妖怪化するギリギリを狙っていたとしても不思議ではないのかもしれないが…。

構図としては茨歌仙35話で霊夢が人隠しを解決するために紫と戦ったのとほとんど同じだ。
霊夢にとっては黒幕を退治するのが役割であって、紫を退治すれば実際はどうであれそれで解決することになる。
裏で紫に別の目的があり、霊夢の知らないところでそれは達成されるのかもしれないが
このまま小鈴を救えたとしても、管理社会や自分達にだけ隠して妖怪と馴れ合ってるのを知った小鈴が
そのまま納得して大人しくなるとも考えづらく
書籍文花帖に出てた人里の秘密結社のような不穏分子となってしまうのは紫にとって何がメリットなのか?
それとも不穏分子になってしまうのでそのまま霊夢が始末してしまうのが計画のうちなのか。
失踪中に紫の手引で外の世界に行ったらしいことが示唆されていることや
小鈴が49話で言っていた”私が選ぶべき真実”と今の行動にどこまで関連性があるのか。
そもそも茨35話で霊夢に退治されたときに、紫は里の人間には手を出さないと
表向き約束したにも関わらず結局はうやむやになった。

そして『博麗霊夢の誤算』とは何だったのだろう。
正直今回の話のどこに霊夢の誤算があったのかわからない。
紫を真犯人だと断定したこと自体が誤算だったのか。
監視していた小鈴が妖怪化したのが誤算なのか。
なんだかピンと来ない。

小鈴は本当は霊夢が相手しなくてはいけなくて
紫が「霊夢が小鈴の相手をしなかったのが予想外」と言ったのは本当に悪い意味だった。
それが博麗霊夢の誤算だった…というのはひねくれすぎだが。
しかしそうなると紫が小鈴を霊夢から守ると言ったのとは合わなくなる。
マミゾウが小鈴と戦うことで結果的に霊夢からは守られているし。


それ以外について。
霊夢の瞬間移動もいきなり使ったような勢いでかなりぎょっとしたが、実際はゲームなどではずっと使われていた。
永夜抄での画面端の左右移動に代表されるように、黄昏格闘では亜空穴系の瞬間移動技があるし
一番古いものでは香霖堂の三話で魔理沙と戦ったときに、霖之助から時折テレポートしているように見えると言われている。
霊夢が瞬間移動が使えることは判っていても、実際漫画で描写されるとけっこう異常な光景ではあった。完全にスキマ移動だ。

霊夢がお祓い棒を輝かせてから明らかにそれまでとは長さが異なる。それどころか紙垂の量まで変わっている。
天空璋のタイトル画面で霊夢が持っていたお祓い棒の長さもこれまでとは明らかに違っていたので
(強いて言えば輝針城の無慈悲なお祓い棒が相当しそうな…)
それを反映させた描写ではないかと思う。霊夢が何か力を使うと花びらが舞い散るのも、憑依華における
スペル使用時などに花びらが舞う演出を反映させているのかもしれない。
(霊夢が力を使ったときに花びらが舞う描写自体は結構前から有り、易者を葬ったときにはそれがあった)

ちなみにこの花びらの元は、霊夢が屋根にテレポートしたときのコマから茨歌仙15話で出た臥龍梅のものと見てよさそうだ。
なにより紫が関わるエピソードでもあるので、今回の紫の登場の演出にピッタリだったというわけだ。
この臥龍梅、開花の時期がだいたい2~3月頃となっていて、茨15話でも
寒の内(小寒(1月6日頃)から節分の前日の間)から数週間後に満開になっていた。
なので今回の話の時期も2月の下旬から3月頃と見ていいだろう。
小鈴の失踪は数日間の間だという旨のセリフもあるのでだいたいの時期が分かりそうだ。

基本的にリアルの季節と大きく時間の流れが変わらない東方で、ここのところ鈴奈庵は冬のままだった。
(例外は今の鈴奈庵と儚月抄の後半ぐらい)
三月精の感想でも書いたが、既に春になっていた先月の三月精の宴会にて、今回の真犯人だとされた紫が参加していることから
結局そこまで霊夢と拗れたことにはならないだろうというメタメタしい予想もできなくはないが、さてどうなるか。


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